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コンセプト

薬師が丘の家の設計コンセプト

周辺状況

夫婦と子供+愛犬の為の専用住宅である 。 敷地は市内を見下ろす高台の団地にあるが 、眺望が望める敷地 ではなく周囲は団地特有の画一的な二階建ての街並みが続いて いた。

 

趣味との共存

多趣味であるご主人からは 、バイクいじりの出来るガレージと ご主人の趣味の部屋 、奥様からは留守の間も愛犬が伸び伸びと 暮らせる住まいを依頼された 。 そこで、平屋建てとすることで内外部を一体とした暮らしが出来ないかと考えた 。

 

設計コンセプト

全体の構成を南側から主空間 、浴室や収納などの従空間 、北側 の趣味の空間にゾーニングし 、それぞれの空間を串刺しにするように玄関から庭までの動線空間を配置した 。

また各空間にそれぞれ屋根スラブを斜めに架けることにより 、 北側の趣味空間への採光を確保している 。斜めの屋根スラブは空間に抑揚をもたらし 、南面では外部空間 への誘いを促し、北面ではプライバシーを確保するとともに 、建物を超え青空へと視線を誘う 。

 

素材に関しては愛犬や子供達がつける傷なども思い出になるよ うに、触れる箇所に関してはコンクリートと鉄とガラスと木に限定し、経年変化や施主の趣味でもあるセルフリペアを楽しめ るよう配慮した 。また、室内の床仕上げを温水床暖房埋め込みのモルタルとし 、ガレージや庭も同じモルタル仕上げとすることで 、庭や道路ま で含めたグランドレベルの親和性を高め内外部のヒエラルキー を超えた暮らしを誘発する 。

外部に繋がる玄関とリビングの開口部は 、エキスパンドメタル にSUSメッシュを貼り付けた引戸を設け 、スチールサッシとの 二重サッシとし、防犯性を確保しつつ開け放すことが出来る 。

このことにより、留守中にも安心して愛犬のために 扉を開け放 し風通しの良い状態を維持できる 。二階建ての住居が立ち並ぶ街並みに 、軒を可能な限り低くした 平屋建てを配置することによる青空の拡張は 、僅か一層分であるにも関わらず、それ以上の開放感を与えられたのではないかと感じている 。