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東広島の家

住宅改装

老夫婦が長年暮らしておられた木造住宅の改装である。

敷地は、沼田川、椋梨川に囲まれ背後に頭崎山、岩谷山、深山峡などが位置する自然に恵まれた環境にある。施主からは、南面する道路からのプライバシーの確保、暮らしなれた環境からのスムーズな移行、自然素材などの使用による生活環境のさらなる向上を望まれた。

改装前は、応接室、和室、台所が細かく区切られ南北に直列配置されておりメインの生活空間に日光が届かない状態であった。

そこでメインの生活空間の天井をばらし、天井裏までの高天井とし廊下も含めたワンルームとなるよう計画した。トップライトの新設、構造上必要で残った梁を建築照明とすることで明るさを確保し、天井ファンやトップライトの開け閉めで風通しも確保した。元々の和室及び廊下だった部分は畳仕上とし、元応接間・台所はウォールナットフローリング仕上とし最高4.7mの高天井とすることにより、30年以上暮らされてきた家の面影を残しつつ新しい生活にスムーズに移行できるようにした。

外部空間を含め様々な操作を行うことにより、ワンルームの中に多彩な性格の場を提供でき、またそれぞれの場が季節や時間の流れにより複雑に絡み合い、日々新しい発見を与えてくれる住宅となった。